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13 FP になろう! - te テズカプラニング コラム 3(新)

コラム1

13 FP になろう!

欲しいものが、欲しいときに、欲しいだけ手にすることが出来たら、一体どんな気分になるだろう。こんなことは絶対にあり得ない話でしょうが、人の欲望はお金によって相当部分が充たされます。お金さえあれば、靴やバッグ、自動車やマイホーム、さらには別荘や貴金属、骨董品まであらゆる物が取得できるでしょう。物だけに限らず、地位や名誉、人の欲求の充足はお金によって全て充たされるかもしれません。


このように考えると「お金が全て」という考えが湧き出てきても不思議ではありません。お金さえあればなんでもでき、お金があれば「勝ち組」で、お金が無ければ人生の「負け組」と思い込んでしまいます。しかし、一生涯通じて全くお金に不自由しない人がいるでしょうか。世界中にほんの一握りの人は一生お金に不自由しないかもしれませんが、圧倒的に大部分の人が何かしらお金に不自由さを感じて生きています。


お金に振り回される人生


お金にまつわる事件や事故はメディアで毎日報道されています。

最近では政治と金の問題が取り上げられ、特に農水大臣はお金にきれいでなければならないように思われています。昔からお金の事件といえば、保険金殺人や窃盗・強盗があります。親族や社員もしくは他人を犠牲にしてまでお金に執着しています。おそらくここに至るまでには相当お金に苦労してことでしょう。もうこれ以上お金に振り回されるのが嫌になり、思考回路がショートした結果、安易な身勝手な手段を選んだと思われます。


ニュースに取り上げられるほどの事件でなくとも私たちの生活の中には、毎月カード会社から送られてくる請求書を見ながら、お金の工面に追われている方もいるでしょう。カードの支払が一括では大変なので、分割にする、リボ払いにする、キャッシングを使うなどがありますが、金利負担は増加するばかりです。


次に消費者金融さらにはヤミ金融からお金を借りるようになれば、金利負担がますます生活を苦しめ、お金に追いまくられる生活に陥ります。

お金は人が物の交換手段として生み出した道具です。それがいつしか人生の目的になり、お金の量の大小によって人を計る基準のひとつになってしまいました。


お金は一生付きまとう


メディアで取り上げられる事件や事故は他人事でしょうか。事件や事故に巻き込まれた人はおそらくどうして自分なのかと思っているに違いありません。そんなニュースになるほどのことは我が家では起こらないと思われるでしょうか。


最近では正規社員にならず、派遣社員、パート社員が増加しています。雇用や収入面で危ういばかりか社会保障も正規社員に比べ劣っています。ちょっと体調を崩したり、ケガをした事により人生が逆転しかねません。


就職後にしばらくして結婚すると、その後養育、住宅、老後という3大ハードルが待ち構えています。特に養育世代は住宅ローンの返済時期と重なりますので、お金のことを考えずに入られません。養育、住宅、老後にそれぞれ3,000 万円相当が掛かるとすれば、これだけで約1億円になります。一生働いて得られる生涯賃金は人に

より差がありますが、年収500 万円で40年間働いたとすれば、2億円になります。人生の3大資金で生涯賃金の半分を占める計算になります。


他には万一の死亡や入院に備えて生命保険、自動車事故に備えて自動車保険にも加入されるでしょう。生活する上では自動車は必需品です。それも地域においては1 人1 台所有することになるでしょう。時には家族で温泉に行ったり、海外にもいってみたいと思うかもしれません。家族のためだけでなく、自分への褒美も欲しいと思うかもしれません。


無事に3大資金も乗り越え、子孫に資産を残すことが出来ました。本人が亡くなった後に残された資産をめぐって子供たちが争いを始めたという話も良くあります。このように生きていくためにはお金が必要です。お金と関わりなく人生を過ごすことは不可能です。日常生活の中で毎日お金と関わりが発生します。


お金に振り回されない


ここでいうお金は現金ばかりではありません。土地や住宅などの資産、株式や債券など有価証券、加入している保険、保有している権利などもお金に該当します。


欲しいもの、やりたいことなど数え上げたらきりがありません。お金がいくらあっても足りないでしょう。私
たちの消費行動はメディア情報や上司、後輩、隣近所で何かを買った、どこかに行ったという話によって決定付けられています。我が家でもそのくらいのことは出来るだろうし、やらなきゃ見栄えも良くないと相対的に物事を捉えています。


お金が無ければ、何かしようとすれば借金をします。そうすればその返済に追われます。金利負担も気になるところです。反対にお金があればあったで税金に取られますので、心配が増えます。また、将来何が起きるか分からないと予備資金をいつでもすぐに出せるように普通預金に預けておけば、利息の少なさに嫌気がさします。それでは利殖を考え、リスク商品に手を出せば、元本割れが気になって仕方ありません。


お金の入り口と出口


お金に困っているからといって決して他人にお金を貸してはいけない。また、保証人になるなんてとんでもないというのが現在の常識です。お金に関する悩みは一生付いて周ります。良い会社に勤めるために良い大学に入らなければならない。そのために一生懸命勉強しなければならないと子供の頃から信じ込まされてきました。


有名企業の役員になる、会社を興して利益を上げる、金持ちの家に嫁ぐことが幸せになる条件でした。これらはお金の入り口に注目した考えになります。お金には入り口のほかに出口があり、どのように使うかということはこれまであまり注目されてきませんでした。その答えは正にその人の生き方によります。「誰と、どこで、どのように暮らすか」人それぞれの考え方、価値観によって大きく異なるでしょう。


現役の際はあまり考える暇も無いと言われますが、リタイヤ後はこれまで生き甲斐にしてきた仕事を失うことになりますので、「誰と、どこで、どのように暮らすか」は特に男性にとっては重大なテーマになるでしょう。


FP センスを身に付けよう


FP ファイナンシャルプランナーは人がどのように生きるべきかを説くようなことはしません。あくまでもお客様のライフプランに沿って、お客様の夢が叶えられるよう経済的側面から判断し支援します。


お客様が計画通りに進めたら、将来資金的にショートすることがないかシミュレーションを行ないます。また、資金の運用、借金の調達、保険設計をする際に現在の仕組み、制度、法律等を加味しながら検討します。


FPが勉強するものとしては、①「ライフプランニングと資金計画」では個人のライフプランに基づいたライフイベント、キャッシュフロー表があります。これがFP 全ての基本になります。他に社会保障制度として健康保険、雇用保険、労働保険や公的年金などがあります。最近企業で導入されつつあります確定拠出年金は企業年金として学びます。


次に②「リスク管理」ではリスクマネジメントにおいて、保険で対応できるリスクと保険では対応できないリスクがあります。これも日常使用できる大切な考え方です。その他生命保険、損害保険、第3 分野商品を学びます。


③「金融資産運用」にはマーケットの特徴や変動要因で金融の基本を学びます。さらに金融商品として預貯金、投資信託、債券、株式、外貨建て商品等があります。資産をどのように保有するかというアセットアロケーションやポートフォリオの基本があります。


④「タックスプランニング」では主に所得税の仕組みを学びます。10種類の所得と損益通算、所得控除、税額控除等を学びます。2 級になりますと、法人税、消費税、会社と役員間の税務等も入ってきます。物やお金が動けば、そこには税が発生しますので、税との付き合い方の基本が学べます。


⑤「不動産」では不動産の見方、取引の概要、不動産に関する法例等を学びます。不動産は保有する資産に占める割合が多いので、関心の集まる分野です。不動産の有効活用として、利回り計算、活用方法、不動産投資などがあります。


最後に⑥「相続・事業承継」には相続・贈与の基礎、相続税、贈与税があります。最近贈与に加えられた相続時精算課税制度があります。さらにそれぞれの財産をどのように評価するか、その際の特例などもあります。また、相続対策、事業承継対策の基本を学びます。


FPには全6科目ありますが、私たちの生活に密接に関連することばかりです。FP技能士として国家資格として認定されましたが、経済社会で生活していく基本知識と言えるでしょう。ご自身のライフプランを成し遂げるには、熱意と努力と工夫が必要になります。その間お金に振り回されないためには、お金のことを知る、FP センスを身に付けることが有効でしょう。


長野日報土曜コラム平成19年9月22日掲載
有限会社テヅカプラニング 手塚英雄
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